緑内障

緑内障について

眼球を球形に保つために、ボールの空気圧のように眼球の内側から働いている力を眼圧といいます。緑内障とは、目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、眼底の視神経が障害され、視野が欠けたり狭くなったりする病気です。緑内障の中では、眼圧が正常範囲であっても緑内障になってしまう正常眼圧緑内障も多いため、眼圧だけで緑内障かどうかは決められません。障害を受けた視神経は、再生することがなく、一旦欠けてしまった視野は回復しないため失明につながることもあり、我が国の中途失明原因の第1位となっています。

40歳以上の17人に1人がかかる身近な病気

緑内障は若年化・増加傾向にあるといわれており、40歳前後の方は、一度眼科での検査をおすすめします。特に近視の方（ある種の緑内障では遠視の方）、血縁者に緑内障患者がおられる方は注意が必要です。

緑内障の予防・検査・治療

緑内障は、発症初期は全くといっていいほど自覚症状はありません。一度欠けてしまった視野は戻りませんので、早期に発見してできる限り視野障害の進行を食い止めることが非常に重要です。眼科での定期的な検査が一番の予防法といえます。緑内障の検査は、眼圧測定に加え、眼底検査、視野検査などをおこないます。緑内障と診断されたら、それらの検査で定期的・継続的に経過を見ながら、眼圧を下げる治療を行います。現在はすぐれた目薬が多く開発されており、正しく点眼することで良好な視機能を保てるケースが多くなりました。